河畔に咲く鮮花  





 疑似で挿入されているような錯覚に陥り、蘭は腰を無意識にくねらせた。
「とも、今はどこら辺に入れてるんだ? この奥か?」
 雪はまんざらでもないように、夢中になっているともに声をかける。
「う……ん……蘭おねーさんの……奥を……今……突きあげてる……はぁっ……んっ……」
 ともの腰の動きが前後に振られ、それに合わせて雪が今度は蘭の蜜壺を責め立てた。
「うっわ〜。すご……エロ……って、義鷹はこんな時でも冷静やな……ああ、俺も……やば……あかん……」
 秀樹もその背徳的な行為を見て、ズボンの上から自分のを扱いた。
 その中でも義鷹だけは一人静かにそこに座ってそれを見守っている。その顔にははっきりと憎悪が刻まれていた。
 だが義鷹意外は雪と蘭の行為を見るのに夢中で、それには気がついていない。
「も……駄目だよ……蘭おねーさんのが……凄くて……くっ……」
 ともはああっと腰を折り、ぴくぴくと震えている肉棒を扱いては喘ぐ。
「……そうだろ。よく見ろ、とも。蘭の中は熱くて締まっていて、ほら、生き物のように蠢いて、お前のを絞っている」
 雪は蘭の蜜壺を攻めながら、疑似でしているともに卑猥な言葉を放つ。
「あ……も……そんなの……想像……したら……だめ……も、イ……ク……。蘭おねーさんのに絞られて、襞がきゅうきゅう絡まってきて……イ……ク……くっ……はぁっ……」
 ともの扱きは早まり、口を喘がせてさっきよりも腰を深く折った。
「だ…め……で……る……ああっ……も……で……ああああっ!」
 ともは体をびくびく震わせ、片手で傘の部分を覆った。
 若い精はびゅくびゅくと吐き出され、ともの手の間から滴り落ちる。
「とも、お前が早すぎて蘭がイッてないだろ、仕方ないな」
 それを見て雪は蘭の蜜壺から指を引き抜いた。そして、蘭をあっという間に組み敷いて、欲情した瞳を潤ませた。
「やっぱり俺が蘭を気持ちよくさせなきゃな」
 雪がもう一度、蘭に熱いキスを落としてぐいっと腿の裏に手を滑り込ませて脚を広げる。
 蘭は熱くなった子宮の奥に疼きを感じ、雪の反り返った肉棒に穿たれる瞬間を待った。

 ――とうとう雪と結ばれる

 そう考えると感激で目まいを起こしそうだ。
 まだ怖いが、雪とならいい。
 雪の興奮した肉棒は反り返り、びきびきと太い血管を浮き立たせて、赤く充血していた。
 傘も大きく張り出して鈴口には蜜がたまり、粘着質なぬめりを帯びている。
 ――ああ、あれが入ってくる
 蘭は期待と不安がないまぜになり、どきどきとしてそれを待った。
 雪は自分の肉棒を手に持ち、蜜口に頭をあてがってくる。
「蘭、いいな? 俺の刻印を受け取れ」  

 ――刻印。雪のモノであるという記

「うん……雪を刻み込みたい」
 蘭は覚悟を決めて、雪のモノを待った。 
 雪がゆっくりと自分のモノを埋めてくると、中の粘膜は押し広げられる。
「雪っ……んっ……」
 指とは比べようもない大きなモノが侵入してきて、蘭は痛さで体が固まった。
「痛いか、蘭? ゆっくりしてやる……はぁっ……きつ……」
 雪は苦しそうな表情を浮かべ、ゆっくりと熱い肉棒を押しいれてくる。ずぷずぷと雪の長くて立派なモノが、襞を押し広げて奥へ入ってくる。蘭は引き裂かれるような痛みを感じる上、息も苦しくなり、思い切り眉をしかめた。
「……っ……雪っ……はぁっ……いたっ……い……」
 蘭は粘膜が押し広げられるたびに、火の棒を押し込まれる感覚に陥った。
 じんじんと火傷して、猛烈な痛さが襲ってくる。
 それでもこれが、雪から与えられる痛みなら我慢ができた。 

 ――痛くても、一つになれる

 体よりも心が繋がっている。雪との気持ちが通った気がして、蘭は熱を帯びた雪の瞳を見上げた。
「……蘭、そんなに力をいれるな……くっ……気持ちいい……。もっと体から力を抜け……ようやく、一つになれたんだ。ここで終わらせたくない」
 雪も蘭と一つになれたことを喜んでいる。それが分かって、蘭は嬉しくて、手を伸ばした。
 雪がぴたりと動きを止めて、蘭の伸ばされた手を握る。そして、蘭が体の力を抜くのを待ってくれる。
 蘭は肺から息をゆるりと吐きだして、徐々に体の力を抜いた。
「……蘭、初めは痛いだろうが、後で良くなってくるから……はあっ……すご……お前の中……すっげ……蠢いて……俺の……絞る……」
 雪は蘭の力が抜けたのを確認すると、また粘膜を押し広げてぐぐっと猛々しく滾った肉棒を挿入してきた。
「はあっ……あっ……雪っ……」
 蘭はぱたんと腕を降ろして、白いシーツを掴んだ。熱く滾る肉棒を蜜壺に穿たれて、蘭の背中はぴくぴくと跳ねる。
 雪のモノが奥まで達して、そのまま動きが止まる。
「暖かいな……」
 雪の苦しげな表情の中には労りの気持ちも混じっている。
「うん……暖かい……」
 蘭はふいに涙がこみあげてきて一筋の涙を頬に流す。
「……痛いのか?」
 雪が心配そうに瞳を揺らせて蘭の様子を窺った。だが、蘭は首を横に振ると心配かけさせまいと口を開く。
「分からないけど……感動したの……ようやく雪と一つになれたことに。そう思うと涙が出てきて……」
「そうか……俺も嬉しい……ずっとこの日を待ち望んでいたから」
 雪の瞳が切なげに細められて、すぐに額にキスを落とされた。
 愛しいと思う気持ちが伝わってきて、蘭は雪の背中に腕を回す。
 間近に迫る雪の顔を見て、唇を触れ合わせた。
「雪……幸せにしてね……私も雪を幸せにするから」
 そう言うと雪の瞳が一瞬潤いを帯びた気がした。雪は感慨深く何度も頷いて、蘭の額にかかる前髪を優しく払ってくれる。
「ああ、約束する……お前を幸せにする……」
 どこか哀愁を帯びた吐息を漏らし、雪はじっくりと蘭の顔を見つめた。その色香を帯びた表情に蘭の中は勝手に収斂し始める。
 まるで早く雪の種を刻んで欲しいかのように――
「蘭……あんまり動かすな……はあっ……お前のが絡みついてくる……はぁっ……」
 雪は甘い声を出して、徐々に雄の昂ぶりをその瞳に取り戻してきた。
「蘭……あっ……動くぞ……やば……こんなの……すぐ……で……そう……」  
 じっとしているだけでも蘭の中は収縮を繰り返し、雪の肉棒を締めつけ、絞り上げようとする。
 雪は持たないと思ったのか、腰を動かし始めた。
 ゆっくりと抽送を繰り返し、蘭の中を柔らかくほぐしていく。
 引き抜いては押し込み、単調な動きを繰り返されると蘭の中が熱い疼きを生じ始める。
「ああっ……雪……んっ……」
 焦らすように襞を擦られる度に、じゅぷじゅぷと水音が接合部分から聞こえてきて、脳を蕩かせる淫猥な臭いを放つ。
「蘭……も、ゆっくり……出来ない……思い切り……動く……な?」
 雪は我慢できなくなったのか、速度を早めて抽送を繰り返し始めた。
 蜜が滴った臀部を左右に広げられ、奥までずんっと深く突きあげられる。





 





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