河畔に咲く鮮花  




 
 「ああっ……あっ……んっ……」
 鈍い痛みを感じるが、それと同時にぞくぞくと背中に痺れが走った。
 雪の肉棒がずるりと引き抜かれる度に、中の襞も一緒になって引き伸ばされる。
 そしてまた容赦なく雪は蘭の奥に自分の雄を穿った。
「いい……蘭っ……すご……やば……はあっ……」
 雪は夢中になり、蘭の中を若い雄で突きあげた。猛々しく反り返った雪の肉棒は貪欲に蘭の中を責める。
「はあっ……雪……んっ……」
 激しく抽送を繰り返され、蘭の体も上下に揺れる。
 ぎしりと鳴るベッドの音と一緒に抜き差しされる蜜の音がリズムよく聞こえ、その場に淫靡な雰囲気を醸し出した。
「蘭……どうだ? 良くなってきたか?」
 雪は熱に浮かされたように艶美な笑みを浮かべて、蘭の奥に肉棒を押し付けながら腰を大きく回す。              
「ああっ……んっ……!」
 若い雄が狂ったように蘭の奥を容赦なく掻き回して、つまさきまで痺れが駆け抜けていく。
「ああっ……蘭っ……俺も……余裕が……でない……すごくて……やば……」
 雪は息を乱して、それでも自分の腰をねじ込んではぐりっと押し回す。色んな角度から奥を責められて、白い肌は粟立ち、腰が砕けそうな疼きが迫りあがってきた。
 そのたびにねちゃくちゃと卑猥な音が放たれて、蘭の脳髄を焼いていく。
「蘭っ……そんなに……締める……な……くぅっ……はあっ……」
 雪に容赦なく体を揺さぶられる度に襞がきゅうっと収縮して、滾った肉棒を強く締めつける。
 それが堪らないと言った風に、雪は我も忘れて熱い肉棒を抽送し続けた。
「だ……め……雪……も……無理……」
 奥を責められて、腰を大きく押し回される度に、意識が白く飛びそうになる。きゅうきゅうと襞が収斂を繰り返し、雪の若い精
を放出させようとした。
「……くうっ……蘭……すご……俺も……もう……だ……め……」
 雪が覆いかぶさってきて、唇をねっとりと吸いあげてくる。それと同時に絶頂を向かえるべく、雪の抽送が激しく繰り返された。ぐりぐりと子宮口を大きく張り出した傘に容赦なく突きあげられ、下肢が打ち震え、痺れを大きくしていく。
「……んっ……雪っ……んっ……」
 腰を激しく振る雪に体を揺らされ、蘭の体から熱いものがこみあげてくる。
「蘭……愛して……いる……ああっ……で……そ……蘭っ……お前の中で……俺を……刻むから……受け……とめて……あああっ」
 雪の肉棒が膨張して、蘭の中をみっちりと圧迫する。
 その状態のまま早い抽送を繰り返されて、蘭は目の奥が明滅した。
「ああっ……雪っ……も……だめ……」
「俺も……蘭……一緒に……いこ……ああ、蘭っ……愛しい……蘭……だ……め……だ……す……ぞ……蘭の……中に……ああっ……蘭っ!」
 膨れた雪の肉棒が蘭の最奥をずんっと突きあげた。
 雪のモノが奥でびくびくと長い痙攣を繰り返し、どぴゅりと若い雄の精を存分に吐き出す。
 その瞬間、蘭の脳の中が爆ぜて白い世界へ意識が飛んだ。背中をのけぞらせて、蘭も長い絶頂に身を浸す。
 ひくひくと収斂を続ける蘭の中から、雪がずるりと自分のを引きずり出すと、逆流した白濁が溢れだした。
「蘭……最高だ。ようやく俺のものにできた……とても……かわいいぞ……お前を愛している……」
 雪はもう一度蘭に熱い口づけを浴びせる。汗が浮かぶ白い額も、頬も雪は優しく丁寧にキスを落としてくれた。
 髪にもキスをされると蘭の体に、一気に浮遊感が襲ってきて、気絶するように意識が遠ざかっていった。

***

 雪にまつ毛をやんわりと食まれて、蘭は目を覚ました。
 雪の間近に迫る顔を蘭は指先で撫であげる。
「蘭……もう昼だぞ」
 雪に呆れともとれる声をきいた蘭は目を見開いて、状態を起こした。見れば雪はすでに着替えて、ベッドの傍らに立っている。
「隣の部屋で飯でも食おう。その後、風呂でも入れ」
 起きあがった蘭は自分が昨日のまま裸ということに気が付き赤面した。
 初夜を迎えて、蘭は意識を飛ばし、眠りに陥ってしまう。
 すでに秀樹もともも義鷹の姿も見えない。
 みんなの前であんな行為をしてしまい、淫らな女だと思われてしまったかも知れない。
 蘭はじんと雪に穿たれた膣奥に痛みを感じながら、のろりと体を起こした。
 服を引っ掛け、隣の部屋ですでに座っている雪を見つめる。
 テーブルの上にはランチが置かれ、いい香りが部屋に充満していた。
 テーブルを囲い、ご飯を食べると、新婚という気恥ずかしさが蘭の気持ちをときめかせる。
「御飯食べたらまたレッスンだからな」
 雪にそう言われて蘭は鬼のようなレッスンを思い出し、肩を落としてしまう。
 だが覇王の妻だから、それぐらいのマナーは身につけておかなければならない。
 近々ある社交界でデビューし、パーティでお披露目をしなければならないのだ。
 そのような場所で失敗して、雪の顔に泥を塗る行為はできない。
 文句も言えるはずなく、蘭はついて行けるかどうか不安に瞳を揺らめかせた。
「そんな顔するな。ゆっくり覚えていけばいい。頑張れば褒美もやるぞ」
 雪はにやにやと笑い、蘭の顔を見てくる。こんな顔をする時はどうせろくでもないことであろう。
 蘭は眉をしかめて雪のご褒美とやらの内容を待った。
「俺が、たっぷりと慰めてやる」
 そう言われて蘭は体をカッと火照らせ、もじもじと体を動かせる。昨日の激しい夜を思い出し、子宮の奥がじんと熱くなった。
 そのご褒美が欲しい為に頑張るとも言えず、蘭は静かに頷いた。
 そこからの毎日は目眩がするほど忙殺される日々であった。
 雪はほとんど政や会議、会合などに出席して家を空ける。
 蘭は一日中レッスンを受けて、気がついたら夜も更けている日々が続く。
 雪は忙しい合間を縫って蘭と共に過ごし、夜は優しく激しく抱いてくれる。
 慣れない毎日で疲労も多いが、雪との生活は幸せに満ちていた。
 蘭は新しく出来た居場所に、胸を暖めて雪を隣で支えていこうともう一度、心に決めたのだった。






 





49

ぽちっと押して応援して下されば、励みになりますm(__)m
↓ ↓ ↓



next /  back

inserted by FC2 system