先輩、僕の奴隷になってよ hold-38

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 噂はあっという間に広がり、ファンクラブの女子は泣くや喚くや。
 そして同時に愛斗はみんなの言うことを聞くいい子ちゃんの仮面は取り外し、素顔を徐々に晒すようになった。
 女子から告白されてもストイックに交わし、ファンクラブからのプレゼントもあっさりと断る始末。
 それは嬉しいのだが、休憩時間になるとあからさまに愛斗が三年の教室に来て春香にまとわりついてくると言うのもある意味困るものであった。
 雪哉を牽制しているようだが、別に本当の兄に対してライバル心を持たなくてもいいのではとも思う。
 それどころか挨拶してくる男子に対しても警戒しているようで、自由という言葉はなくなってしまう。
 そんな学校生活を送っている矢先――
 きちんと付き合うことになった愛斗が久しぶりに春香の家に訪れた。
「春香……うちの大学に進学するの?」
 愛斗は出された紅茶を飲みながら、春香にそう聞いてくる。
「うん、一応推薦は貰ってるしね。お母さんも大学行けるなら行けって言うし」
「ふぅん、うちの大学……医学部あるし……僕も行こうかな」
「え、でも、国立行った方がいいんじゃない? 私立より」
 愛斗の為を思って言ったのだが、むぅと口をすぼませて苛立ちを滲ませた。
「だって……雪哉も同じ大学行くんでしょ……心配だ」
 愛斗は付き合いを公言してからあからさまにそういうことを言ってくる。
それは二人っきりでなくても、みんなの前で恥ずかしくなるぐらい堂々と。
「雪哉は双子の兄なの。知っているでしょ、愛斗君」
「だって、あいつ――」
 そこまで言って愛斗はこほんと一つわざとに咳払いして、紅茶をぐびぐびと飲み干した。
「それに春香は鈍いから気がついてないけど……意外にモテてるんだよ」
 愛斗がそんなことを言ってくるので、春香はぷっと吹き出した。
「まさかぁ〜告白されたこともないんだけど」
 けらけらと笑って一蹴するが、愛斗はぶすっと顔をしかめる。
「僕のクラスの男子から、人気あったんだよね。文化祭の出し物……手錠で春香先輩と繋がりたいってでかい声で話しててイラついた」
 そこまで言って愛斗はふっと意地悪く微笑んだ。
――だから、先に僕が繋がってやったんだけどね
 そう言いたげな視線に春香はぽうっと顔が赤らんでくる。
「ね、春香……こっち来て……」
 愛斗の瞳が熱情に潤みはじめ、春香はベッドへと誘われる。
 どきどきと胸が高鳴り、これからのことに期待を膨らませて春香は言うとおりにベッドに腰掛けた。
 愛斗が押し倒してきて、ゆっくりと焦らすように制服を脱がしていく。
「愛斗君……あの、たまには外でデートしない?」
 春香がそう言うと愛斗がぴたりと手を止めて、じっと見下ろしてきた。
「なに? 春香は外でしたいの?」
 意地悪く瞳を細めて聞いてくる愛斗はぎらぎらと欲情を滲ませている。
「その、そういうのじゃなくて……私達、デートってのをあんまりしたことないなぁ〜て。ショッピングとか、映画とか、遊園地とか、公園とか、あっ、水族館もいいなぁ」
 断られるかと思ったが、愛斗はふと考えるように視線を彷徨わせて、にやりと口を歪める。
「そうだね……春香が弁当を作ってくれてピクニックもいいかもね」
「うん、そうそう、そういうの」
 意思が通じたと思い、嬉しそうに声を張り上げると愛斗がごろりと仰向けに寝転がった。
「いいよ……今度はそういうデートしよう。だけど、分かっているよね? それを実現させたければご主人様におねだりしなきゃ……ね?」
 愛斗が意地悪く笑った意味を理解して、春香はかぁっと顔を赤らめる。
「春香……僕の言うことを聞いて……全部、脱いで……」
 愛斗が命令してきて春香はゆっくりと制服を脱いで、全裸になった。
「明かり……消していい?」 
 無理だと思いつつ聞いてみるとあっさりと断られる。
「駄目だよ……春香の裸をじっくりと見たいんだからさ」
 愛斗はしゅっとネクタイを外し、自分の制服を脱ぎ始めた。
何度も見ているはずなのに、久しぶりに愛斗の綺麗な肉体を見てどきどきと胸が高鳴る。
「春香……脚を開いて僕の顔に跨って……」
「えっ……」
(ま、跨る? 愛斗君の顔の上にっ!?)
 それには春香は目を見開いて驚きの声を上げるが、愛斗は実に平然としていた。
「嫌? 嫌ならいいけど」
 愛斗がつれない態度を取ると、春香は命令を聞いてしまう。
 上手く愛斗に操られていると思いながら、春香は体をピンク色に染めて言った通りにした。
 仰向けのまま寝転がる愛斗の顔の上に、脚を開いてゆっくりと腰を落としていく。
「そう、いいよ……春香……顔の上に跨って……よく見せて……他の男に形を変えられていないか……よく調べないと……」
 誰にも体を許していないと知っていても、愛斗はどこか不安なようである。
 恥じらいながら、秘部を愛斗の視界に晒した。
「もう、濡れてる」
 愛斗が指でそっと陰唇を割り広げ、奥から溢れる蜜をぬちゃっと指に絡める。
「ンっ……」
 それだけでぴくんと腰が跳ね上がり、羞恥で体がますますピンクに染まった。
「うん……花びらの形は変わっていないね……」
 愛斗が喋ると吐息がかかり、ぞわぞわと背中にさざ波が走っていく。
 それと一緒に愛斗の繊細な指が、くにくにと肉厚な陰唇を弄び、引っ張ったりこね回したりする。
「あっ……」
 久しぶりに触れられるということもあって、感度が敏感になりすぐに快美な感覚が身体を支配していった。
「可愛い……ひくひく動かせて……味も確かめさせて……」
 愛斗の綺麗な顔が近づき、赤い舌を伸ばして陰唇に舌を絡めてくる。
「あっ……愛斗君っ……」
 ぬるりと粘ついた舌が花びらを割り広げ、奥から溢れてきた蜜を音を立てて啜りあげた。
「ンっ……春香……もうこんなに垂らして……ちゅっ……ンっ……」
 舌が蠢き、襞をねっとりと舐め回す動きにぴくぴくと腰は震えて、脳がじんじんと痺れはじめる。
「ここも……こんなにぷっくり膨らんでいるね」
 愛斗が移動して、つんつんと尖らせた舌先だけで淫芽をノックしてきた。
「ぁ……っ……ふっ……」
 敏感な芽をちろちろと舌だけで震わされ、耐え難い快楽がつま先から這い登ってくる。
「ほら……もうこりこりして……いやらしく勃たせて……」
 愛斗の指がそっと包皮をまくりあげ、剥き出しになった淫芽にちゅうっと吸いついてき
た。
「やっ……ぁっ……ンっ……」
 わざと音を立ててちゅうちゅうと吸いつき、柔らかい唇に含んで舌だけで肥大した芽を執拗に扱いてくる。
「ぁっ……愛斗君っ……」
 次第に甘い声が漏れて、自然に腰をくねらせると愛斗の舌の動きの手助けをしていた。
「春香は……いやらしいな……ねぇ……雪哉に舐められた時も興奮した?」
 愛斗が唇全体で女陰にしゃぶりつき、舌を襞にねじ込んで、ねぶりあげる。
「んっ……そんなこと……」
 挿し込まれた舌が襞の粘膜を絡め取り、ぐるりと大きく中を掻き回し何度も嬲った。
「愛斗君の方がいいっ……ぁっ……愛斗君の舌の方が気持ちいいっ……」
 舌が何度も抜き差しされ、春香は陶酔しながら自分の腰を揺さぶった。
 ねちゃ、くちゃと舌の粘膜と蜜の音が混ざり卑猥な響きが、春香の興奮を昂ぶらせた。    
「じゃあ……今日は春香が僕を支配して……」
 愛斗がぐいっと春香の腰を持ち、下肢にずらしていく。
「あ……」
 愛斗の昂ぶる雄が、蜜を垂らした臀部に当たり、背筋がぞくりと愉悦に震えた。
「春香……我慢できない……ね……入れて」
 愛斗が瞳を潤ませておねだりしてくると、下肢がじんと疼いた。
「うん……愛斗君……私も欲しい……」
 愛斗のいきり勃った肉棒を手に取り、ぬちゃぬちゃと秘裂の間を這わせる。
「うっ……くっ……」
 それだけで愛斗の切っ先はぴくぴくと震え、鈴口から粘ついた液を溢れさせた。
「愛斗君……入れるね……」
 愛斗の切っ先が肉厚な花びらを割り広げて、ぐっ――と襞を押し進めていった。
「あっ……愛斗君っ……」
 襞を掻き分けて入っていく感触に、ぶるりと腰が震えて高い喘ぎが漏れる。
 じわじわと押し広げられる肉襞は喜ぶように肉棒を咥え込み、奥へ奥へと飲み込んでいこうとした。
「くっ……春香……久しぶりだから……きつい……」
 愛斗が押し返してくる膣肉に苦しげな表情を浮かべて、じわりと汗を身体に滲ませた。
「うん……もう少しで全部……入るから……」
 腰を沈めてゆっくりと愛斗のモノを飲み込んで、奥へと穿っていった。
「あっ……ンっ……入ったよ……」
 根元まで入ると、中がひくりといやらしく蠢き、腰がぶるりと快感で震える。
「春香の中って……暖かい……気持ちよくて包まれているみたいで……」
 愛斗にぐっと引き寄せられ、優しくキスをされる。
 ついばむような戯れのキスは甘くて、幸せの味がした。
「抱き合ったまま……しよう……ね?」
 愛斗が甘く囁き、春香が首に腕を回して何度もキスを繰り返す。 
 愛斗も春香の背中に腕を回して、離さないようにがちりと抱き締めた。
「春香……好き……」
 キスの合間に酔いしれるような表情を浮かべ、愛斗は恥ずかしそうに囁いた。
「うん、私も愛斗君のこと好きだよ」
 春香も頬を赤らめて、照れくさそうに愛斗を見つめた。
「ふふ……僕達……もっと恥ずかしいことをしているって言うのにね……」
 愛斗が笑うと、ぴくりと春香の中で熱い肉棒が蠢いた。
 どくどくと熱い脈動まで伝わってきて、愛斗の形がしっかりと分かってしまう。
「ね……凄く……興奮しているでしょ? 入りたくてたまらなかったんだよ……ああっ……今……中が動いて……襞が絡みついてきた……」
 愛斗が悩ましげに顔を紅潮させて吐息を漏らすと、春香の中はひくりと卑猥に蠢き始めた。
「私も……愛斗君のが欲しくて……」
「うん……いっぱいあげる……もう欲しくないっていうほど……ね」
 愛斗がずんっ――と腰を突き上げ、春香の奥まで興奮で勃たせた剛直を穿ってくる。
「……あっ……愛斗君っ……」
 いきなり突き上げられて驚くが、内部はもっと欲しいと愛斗のモノを咥え込んだまま締め上げた。
「くっ……そんなに……強く締めて……ぁっ……もう、我慢出来ないから……動くよ」
 愛斗が艶を帯びた吐息を吐き出し、ずんずんっ――と下から激しく突き上げてくる。
「……っ……あっ……愛斗君っ……」
 春香の体は揺さぶられるが、何度も愛斗のモノを飲み込む内に自分も腰を動かしていた。
「ぁっ……春香……いいよ……凄く……いやらしい……動き……」
 支配されて喜んでいるのか、愛斗は熱を帯びた瞳で見上げてきて虚ろな表情を浮かべる。
 それが愛しく見えて、春香は腰を密着させたままぐるりと大きく押し回した。
「……くっ……春香っ……」
「愛斗君っ……ぁっ……」
 中を掻き回される快楽に春香は背中をのけぞらし、何度も同じように腰を押しつけたままぐるりと回す。
「愛斗君っ……気持ちいいっ……ンっ……ぁっ……」
 夢中になって腰を振り、愛斗の色香漂う表情を見ていると脳が蕩けそうになった。
「春香っ……春香っ……」
 切羽詰ったように名前を呼んでくるのは、愛斗の限界を知らせている。
 中で暴れ狂う雄は痛いほど怒張し、どくどくと脈打っては何度も膣奥を突き上げてきた。
「……ぁっ……駄目っ……気持ちいい……愛斗君っ……」
 張り出した切っ先で下りてきた子宮口をごりごりと押し回されると、身体に心地よい痺れが走り、つま先がひきつる。      
 愛斗もそれを知っているから、執拗に敏感な部分を突き上げてきた。
「くっ……春香……気持ちいい……ね……中で出したい……」
 愛斗に悩ましげにおねだりされると、春香は思考が著しく落ちていく。
「う……ん……今日は大丈夫な日だから……いいよ……」
 そう答えると愛斗は艶やかな笑みを浮かべ、律動を早めてきた。 
「分かった……じゃあ……中に出すから……奥までたくさん……くっ……はぁ……」
 愛斗は春香がそう答えると予想していたのか、激しい抽送を繰り返し中に放つ準備をしていた。
「も……駄目……愛斗君……」
 突き上げられるたびに、包皮はまくれて淫芽を嬲り、一緒に擦られる快感に打ち震える。
「うん……一緒にいこう……春香……もう……出すよ……くっ……ぁっ……」
 愛斗の肉棒がはちきれんばかりに膨張し、質量を増した肉棒がみっちりと中を圧迫する。
「愛斗君っ……ぁっ……ンっ……もうっ……」
「春香……僕も……イク……から……中にたくさん出すから……くっ……ぁっ……はっ……イクっ……イクっ……」
 愛斗がずんっ――と膣奥を突き上げた瞬間、春香の身体に甘美な痺れが走り抜け、同時にびゅくりと勢いよく雄の精が放たれた。
「あっ……くっ……ンっ……春香っ……」
 愛斗が髪を乱して腰を突き上げる様子が春香の情欲をそそり、最後の一滴まで絞ろうと中がぎゅっとわなないた。 
「愛斗君っ……」
 繋がったまま春香はどっと愛斗の身体に伏せ、柔らかい髪の感触を頬に確かめる。
 じっとりと汗ばんだ身体が肌にぴとりとくっつき、それが何だか気持ちよく感じた。
「春香……」
 愛斗の手が髪に挿し込まれ、愛しそうに見つめてくる。
 それが嬉しくて、心は繋がっていると感じて、愛斗に優しいキスを落とした。
「春香……っ……ンっ……」
 うっとりと見つめてくる愛斗に心を奪われ、春香は愛のあるキスをし続ける。
 手錠がなくても――繋がっていると、春香は幸せに満ち足りて愛斗と抱きしめ合った。



 
 
  

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