先輩、僕の奴隷になってよ hold-25

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***



――放課後―― 
 紅色の陽が差し込む図書室には人っ子、一人もおらずいるのは愛斗と春香だけであった。
「今日は休館日だけど……調べたいことがあるって言ったら鍵を貸してくれてさ」
 愛斗は図書室の鍵をテーブルの上に放り投げ、魅惑的に微笑む。
 教師相手にも抜群の信頼を置かれている愛斗は、それを有効活用して惜しみなく利用する。
(敵に回したら恐ろしい……)
 春香は頬を引きつらせるが、愛斗はどこか浮ついた様子で椅子に座らせた。
「先輩……下着脱いで、脚を開いて。で……これ入れて」 
 愛斗が高揚した声を出し、バッグからバイブを取り出した。
「ま、愛斗君……持って来てたの?」
 春香は驚いてしまうが、愛斗は平然としてバイブを手に持たせてくる。
「……ね、早く」
 いつもより急かしてくる愛斗に疑問を抱くが、春香は恐る恐るバイブを秘部にあてがった。
「ね、入れた?」
 テーブルの隙間から愛斗が手を入れて、スカートをたくしあげて脚を大きく開かせた。
「こっちの脚……僕の太腿の上に乗せなよ」
 左脚を持ち上げられ、愛斗の腿の上に乗せられると冷たい空気が秘部に吹きつけてくる。
「あ、あの……愛斗君……全部入ったよ……」
 恥ずかしくてこそこそと喋ると、了承もなしにリモコンのスイッチが押された。
「――ンっ」
 張り出した突起が大きくくねり始め、中で生き物のように蠢き粘膜を絡め取っていく。
「ほら、先輩……今日は自分で出し入れしてみて」
 愛斗が艶を帯びた吐息を漏らし、春香の右手をバイブに持っていきしっかりと掴ませた。
 春香は愛斗に言われた通りにバイブを入口まで引きずり出し、そしてゆっくりと奥へ押し込んでいく。
「……ぁっ……はっ……」
 肉襞をねっとりと掻き回し、中でいやらしく動く感触に甘い声が漏れる。
「そう、その調子だよ……もっとしてみて」
 愛斗に命じられるまま何度か抜き差ししていたところ――ガララッと唐突に図書館の扉が開かれて誰かが入ってきた。
 見回りの教師が来たのかと体を固まらせるが、聞きなれた声が響いてくる。
「おーい、どこにいるんだよ、愛斗、春香ぁ?」
 その声は雪哉のもので、春香はざっと血の気が引いていく。
 すぐに隣りにいる愛斗に顔を向けるが――その口元はうっすらと笑んでいた。
(愛斗君……わざと雪哉を呼んだ?)
 慌ててバイブを抜こうとした手を痛いほど制止されて、愛斗がゆっくりと顔を向けてくる。
「……先輩、続けて」
 凍るような瞳には狂熱的な嵐を宿していて、有無も言わせない力強さがあり春香はそれに逆らえなかった。どくどくと心臓が騒ぎ始めて、静かな図書館に響いているのではないかと心配になる。
(私……このまましていていいの……?)
 戸惑いながらもテーブルの下では脚を開き、卑猥な行為に耽る。
 雪哉の足音が近づくたびに心臓が凍りつきそうになり、その反面奇妙な興奮を覚えて熱い滴りが奥から溢れてきた。
「お、こんなところにいたのか」
 雪哉は満面の笑みを浮かべて、手を軽く振って近づいてきた。
「どうも、雪哉先輩」
 愛斗が勿体つけるように戯れの挨拶をして、美しい笑みを浮かべる。
「なんだよ、愛斗。話って。もしかして俺とデートしたいとか?」
 雪哉は相変わらずふざけながらケラケラと笑うが、愛斗がわざとらしく図書室の鍵をテーブルの下に落とした。
「雪哉先輩……テーブルの下に潜って鍵を取ってくれませんか?」
 愛斗の言葉に春香は冷水を浴びせられたように背中が冷たくなる。
(う……そ……何を言っているの、愛斗君)
 手先が震えて、血の気のない顔で雪哉を見つめる。
 雪哉は一瞬だけ怪訝な表情をしたが、すぐさまにかっといつもの笑みを浮かべ――
「いいぜ、鍵を拾ってやるよ」
 そう言った時、春香の心臓は飛び出るほど激しく高鳴り、愛斗に視線を向けた。
「先輩……分かっているよね?」
 愛斗は行為を続けろと、暗に命令してきて密やかな笑いを漏らす。
(そんな……見られちゃう……)
 春香は目眩を起こしそうになるが、リモコンのスイッチが強に押されびくんと肩を跳ねさせた。
「ンっ……」
 一瞬だけ声が漏れてしまい、慌てて口を手で塞いで我慢をした。
(愛斗君……やめて……)
 目で訴えるが、愛斗は艷美に微笑むだけで、スイッチを強めにして春香の様子を窺っている。
(あっ……んっ……いや……)
 奥に埋まった先端がじっくりと濡れ襞を掻き回し、快感で脳が痺れてくる。
 いつの間にか雪哉がテーブルの下に潜り込み、足下に落とした鍵のところで止まると――
「――春香」
 何とも言えない雪哉の声が微かに聞こえ、見られたと思うと奇妙な快感を得てどんどんと蜜が溢れてきた。
(ああ……雪哉に見られてしまった……)
「先輩、手が止まっているよ。さっきみたいに続けて」
 愛斗が体をすり寄せてきて、耳をちゅくりと甘噛みしてくる。
「――ぁ……愛斗君っ……」
 理性が一瞬で崩れ落ち、春香はバイブを手に持つとゆっくりと抽送を繰り返し始めた。
「先輩……見られて興奮している? ほら……淫らに硬くなってる」
 愛斗がいつの間にか制服のボタンを外し、ブラの隙間から手を滑り込ませて尖った頂きを指の間に挟む。
「は――ぁっ……」
 びくん、と腰が跳ねてきゅうっと膣奥が締まり、バイブをぐっ――と飲み込む。
「もっと雪哉先輩に見せてあげて――いやらしい姿を。愛斗にこんなことをされてますって」
 愛斗は自分が優位ということを雪哉に見せつけたいようで、どんどんと行為がエスカレートしていく。
「――っ……んっ……ちゅっ……先輩……いやらしく尖っているよ」
 ブラのホックが外され、剥き出しなった乳房に愛斗が吸いつき、粘ついた舌で蕾を執拗に扱いてきた。
「あぅ……ぁ……愛斗君っ……」
 肌が火照りはじめ、雪哉に見られていることも忘れて愛斗の愛撫に夢中になる。
「春香……ぁ……おいしいよ……春香の胸……ちゅっ……ンっ……」
 愛斗が乳房を揉みしだき、痛いほど蕾を指でこね回し、甘噛みしては、ちゅうっといやらしい水音をわざと立てて吸いつく。
「はっ……ぁ……愛斗君っ……いいっ……ああ……」
 背中をのけぞらして、腰を浮かすと自然に脚が大きく開き雪哉に痴態を晒してしまう。
(こんな女だと、きっと想像もしてないでしょうね雪哉……)
 それでももう掻き立てられた欲情は抑えがきかず、愛斗の舌戯に恍惚とし、とろけた瞳で天井を見上げた。
 だが、そこで変化があったのは春香の秘部に埋まったバイブがゆっくりと抜かれた時であった。
(――えっ?)
 自分の膣肉が押し返してバイブを抜いたのではない。意思を持った何かがバイブを引き抜いたのだった。


 
  


  



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