河畔に咲く鮮花  

第四章 四十一輪の花 5:長虎のお仕置き《2》


「こっちにも酒がこぼれているね」
 長虎の腕が蘭の背後に回され、ぷちりとホックを外される。ぷるんと露になった白い胸を見ると、長虎は陶然とした面持ちで、眺めた。
「凄く……綺麗だ……僕はあの夜から君の裸が忘れられなくて……ずるいよ、こんなに夢中にさせるなんて……」
 悩ましげに息を吐き出すと、長虎の舌が今度は蘭の白い乳房に這わされた。赤い舌が生き物のように蠢き、酔いが回ってきた蘭はうろんとした目つきでそれを見ていた。
「ふっ……ンっ……ここもおいしいかな」
 舌が這い上がってきて、胸のいただきが唐突に長虎の柔らかい口腔内に含まれる。   粘りを含んだ熱い舌に転がされて、蘭はびくびくと体を跳ねさせた。
「こっちもお仕置きしてあげる」
 長虎の手が伸びると、片方の胸の蕾をぎゅっと指で摘まれる。
「ンっ……あっ……」
 強い刺激が全身に駆け巡り、思わず甘い声が出てしまう。
「そうだよっ……感じて……僕のお仕置きを……体に覚えこませてあげるから……ンっ……ちゅっ……」
 長虎の指は蕾を転がし、舌では痛くなるほど突起した尖がりを
 ちろちろと舐めて、気が遠くなるほど長い間、それが繰り返された。
 体に力が入るほど酒の酔いが回り、快楽が脳を支配していく。  
「ンっ……はっ……長虎……様っ……」
 与えられる快感に体がいう事を聞かず、熱い蜜がじゅくりと下肢から溢れ始めた。
 ぬらりと赤みを帯びた胸の尖りが淫靡で、ますます蘭の思考は薄まっていく。
 こんな屈辱的な格好で、ペット扱いされているのに、考えが上手くまとまらない。
 与えられる快楽にだけ意識が向き、切ないほど狂おしい気分になっていった。十分に馴らされた体は花が綻ぶように解けていく。
「……綺麗だよ……艶やかで……いやらしく……たまらないよ」
 長虎の整った顔は扇情的なものに変わり、艶を帯びた吐息は蘭の体を熱くした。頬に張り付いた髪の毛が胸をさらりとくすぐり、その乱れた様子に情欲が掻き立てられる。
 ちゅぽんと強く胸の蕾は吸われて、ぴんと勃った尖りがいやらしいほど赤く充血していた。
「はぁっ……ああっ……ンっ……」
 長虎の舌は胸の責めを終えると、つーっと下っては下肢に埋められた。前触れもなくショーツ越しに浮き出た女陰を、唇全体に含まれ強く吸い付かれる。
「ンっ……ふっ……ここも酒が染みてるね……でも、違う粘りを含んでいるのは気のせいかな……ンっ……」
 いきなり激しく吸われて、目のくらむような快感に飲み込まれそうになった。
「ああっ……これでは吸い取れないよ……直接、飲んであげる」
 長虎が芝居がかった言葉を吐くと、ショーツは横にずらされた。
 間近に迫る長虎の熱い息を陰唇に感じて、蘭は恥ずかしさで体を震わせる。 
「お願い……見ないでっ……」
 身動きすると足首に縛られた縄がぎしりと鳴り、ますます皮膚に食い込んだ。その刺激すらも酔いが回った体と脳には媚薬のように甘い感覚で広がっていく。
「蜜が溢れてぬらりと光ってとっても、いやらしいよ……凄く綺麗だ……まるで花のようだね……」
 じっくりと観察してくる長虎はごくりと喉を大きく鳴らして、艶やかな吐息を漏らす。
「ほらっ……この可愛い花びらも小さくて綺麗だし……ここも、恥ずかしそうに隠れている……」
 長虎がつんと包皮ごと指で淫芽を弾き、瞳を潤ませて顔を近づけてきた。
「な、長虎っ……ボクも見たいよ……」
 アキが顔を紅潮させてはぁはぁと熱い息を吐き出しては、もぞもぞと下半身をくねらせる。
「ふふふっ……アキちゃんは駄目だよ……この子は僕のペットなんだから、他の人には見せてあげられない」
 意地悪に微笑むと長虎は舌を突き出し、陰唇の割れ目をべろりと舐め上げた。その瞬間、びりっとした痺れが背筋に走り、甘やかな声がこぼれる。
「ああっ……ンっ……」
 なまめかしく腰をくねらせると、長虎はますます舌の動きを早めて、何度も秘裂の間を上下させる。舌を押し付けて強く舐め上げられるたびに、快感のさざ波が全身に走り抜けていった。 
「んっ……ふっ……いやらしいね君は……次から次へと溢れてくる……飲みきれないよ……」
 わざと困った風に言ってはじゅるると音を立てて、溢れ出す濃厚な蜜をおいしそうに飲み下す。それだけでもつま先がひきつり、ひくりひくりと花びらが快感でわなないた。
「凄いよ……気持ちいいんだね……中が蠢いている……ここにも舌を突っ込んで直接飲んであげる……ンっ……ちゅっ……」
 長虎の尖らせた舌が、ずぷりと遠慮なく柔襞を押し分けて入ってくる。中の肉を味わうように四方に動いては、根元までずっぷりと埋められた。
「はあっ……ああっ……濃厚で……いやらしい味だっ……」
 長虎は興奮を帯びた声を漏らして、両手を蘭の臀部に回すと左右に割り広げる。
 ぐっと広がった膣肉に長虎の舌が容赦なく突っ込まれて、粘膜の全てを舐めとるように動かされた。
「あっ……そんなに激しく……動かさ……ないでっ……」
 膣壁を擦るようにぐるりと何度も舌でなぞられると、淫猥な水音が響いて脳も一緒に焼かれていく。臀部は割り広げられたまま、今度は力強く前後に揺さぶられると、尖った長い舌が秘裂の間を抜き差ししていく。くちゅくちゅと音を立てて深い抜き差しが始まり、舌が何度も秘裂の間を往復した。
「今度はこっちもしてあげるね……はあっ……」
 舌が引き抜かれ、すぐに包皮ごと淫芽に吸い付かれる。ちゅうっと激しい水音を立てて強く引っ張られ、あまりの刺激に腿がびくびくと震えた。考える時間も与えてくれないまま、舌だけで何度も淫芽を上下に舐められては、理性も焼ききれてくる。
「ほらっ……いやらしく芽が尖ってきたよ……」
 長虎が意地悪く笑うと、またしつこく淫芽をなぶって、蘭を快楽の淵に堕とそうとした。  先端を覗かせる尖りを、包皮ごと何度も繰り返し粘ついた舌で転がされる。 
「ああっ……はあっ……」
 声を押さえようとすればするほど、快感は募り疼いた下肢が熱く火照っていく。
「ああっ、もうびんびんに勃起させて、皮をまくって芽が出てきているよ……いやらしいな、君は……」
 長虎がうっすらと笑い、長い指をずぷりと蜜壷に差し入れてきた。それだけで奥が軽く痙攣し、長虎の指を膣肉が咥え込んで離さない。
「凄い……熱くて……きつい……ああっ……肉襞が締まって、指を押し返してくる」
 恍惚とした表情を浮かべ、長虎は押し回すように指を深くねじ込んできた。すぐに二本に指は増やされ、重ねては柔襞を擦るように何度も抜き差しをはじめる。
「もっ……止めてっ……ンっ……ああっ……」
 入口まで指が引き抜かれ、濡れた襞を引き伸ばし、すぐさま奥まで押し込まれる。ぬちぬちと音を立てて、粘膜を擦るような指の動きに蘭は自然に高い喘ぎを漏らしていた。
「ひくひく中が痙攣して……はあっ……指を引き抜くたびに君のいやらしい襞がめくれあがっているよ……」
 長虎のいじめるような口調に羞恥心が募り、アキに見られているのも忘れて、蘭は甘い喘ぎをあげる。
 角度を変えては膣壁をなぞられ、何度もねっとりと深い抜き差しをされた。
「気持ちいいみたいだね……どんどん……僕の指を締め付けてくるっ……」
 長虎の親指が淫芽を押しつぶし、捏ね回しては一緒に濡れた膣肉を攻め続ける。
 深く指を挿入されてくっと関節を折り曲げられ、腰がびくびくと震えた。
 えぐるように強く擦られると、快楽の波に飲み込まれそうになる。
「どうかな……二つを同時に攻められて、凄い音がしているよ。ぐしょぐしょに濡らして……ど淫乱な子だ……」
 長虎は荒い息を吐き出して、指の動きを早めては長い抜き差しを繰り返した。
 抜き差しされるたびに、ぐちゅ、ぬちゅと淫猥な音を大きく立てて、蜜を腿に滴らせていく。
「さぁ、僕の指の形と固さ……長さも、このいやらしい動きも肉襞の中で覚えて、イってごらん……」
 長虎が甘く囁くと同時に激しい抽送が始まり、ますますぐちょぐちょと卑猥な音を立てて、蘭は理性を失い、嬌声をあげた。
「そうだよ……いい声で啼いているね……もっと僕を覚えて……激しく指でイッて……体に刻み付けるんだよ……」
 深く浅く緩急をつけて抜き差しされるたび、一緒に痛いほど尖った淫芽を捏ね回され、高みに昇っていく。何度も激しく膣奥を打ちつけられて細かい痙攣が始まると、絶頂の波が襲いかかってきた。
「ああっ……凄いよ……締まってきて……僕の指が食いちぎれそうだ……襞もいやらしく蠢いて……もうイッちゃうんだね」
 ぬちぬちと襞を擦り上げ、粘膜の全ては指で激しく貪られて、限界が近づいてくる。親指でぬるりと艶を帯びた淫芽を揉み潰され、押し回すように重ねた指で膣奥にねじり込まれると、激しく中が痙攣を繰り返した。
「ほらっ……ほらっ……イっちゃっていいんだよ……僕の指を咥えこんだままいやしく襞をひきつかせて……イクんだよ……」
 悩ましげに吐息を漏らす長虎の声を聞きながら、蘭は激しい快感に身を包まれた。何度目かの抜き差しの中、押し回すように指が膣奥に到達した瞬間、痺れが全身に駆け走っていく。
「も……駄目っ……ああっ……ンっ……」
 背中をしなやかにくねらせ、絶頂の波に体と意識を投げる。長い痙攣を繰り返し、快感の余韻でびくびくと体が小刻みに震えた。
 ぐったりと体を横たわらせて脱力すると、ずぷりと蜜壷から指がゆっくりと引き抜かれていった。まどろんだ意識の中で、縄を解かれて、縛られた跡に優しく長虎の唇が押し付けられる。
「今日のお仕置きはここまでだよ……蘭……」
 初めて名前で呼ばれた気がしたが、蘭はそれを確認することもなく目を閉じて、意識を沈ませた。気だるい浮遊感だけが体を包み、蘭の意識は途切れていった。







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