河畔に咲く鮮花  

第三章 三十七輪の花 1:三人の淫靡な艶事《2》


 「ね、見てよ。志紀。この蘭姉ちゃんのやらしい下着」
 アユリが力の抜けている蘭の太ももを割り広げて、わざと志紀に見せつける。
 アユリが押し込んだショーツがまだ、秘部に埋まって陰唇がくっきり見えていた。
 ごくりと志紀が喉を鳴らし、今にも食べる勢いで透けた女陰を見つめてくる。
 それだけでもぞくぞくと背筋が粟立ち、蘭は知らずに腰をくねらせた。
「このままじゃ、蘭姉ちゃんは取られちゃうよ。あいつがいつか里から連れ出すさ。俺だけじゃ繋ぎ止められない。だから、志紀も一緒にここから、離れられないようにしなきゃ」
 アユリは義鷹がここから蘭を連れて行くと思っているのだろう。
 それをさせない為に、きっとアユリは体に覚えさせて、ここに繋ぎ止めようとしている。
 それも志紀と二人で一緒に――。
 まさか、志紀も交じってアユリと二人で攻めるというのか。
 志紀がそんなことを許すわけがないと思ったが、どうやら麝香の効果は絶大のようである。
 アユリは志紀が反対するのを見込んで、媚薬を用意しておいたのだ。  
 志紀は麝香を嗅いで、ふらりと体を揺らした。アユリが志紀もおいでよ、と手を引っ張りベッドに誘う。
「志紀が出来ないなら、俺だけでもやるから」
 アユリは志紀がその場にいようと関係なく、蘭に手を伸ばして両手で頬を包んだ。
 綺麗な顔が近づいて来て、アユリは初めから舌を蘭の口腔内に侵入させ、思う存分に貪る。
「ンッ……アユリ……」
 麝香の効いている体では、そのキスだけでも官能に浸らせてくれる。
 アユリが角度を変えて唇を貪るたびに、甘い痺れがジンとつま先に走っていった。
「蘭姉ちゃんは、誰にも渡さない……ンッ……認めている、志紀だけなら許すけど……他の奴は駄目だ……はあっ……おいしい……甘くて、やらしい唇……ちゅっ……ンッ……」
 アユリがおいしそうに蘭の口腔内に舌を侵入させては、縦横無尽になぞりあげる。
 それが激しくて、本当に食べられるのかと思うぐらいだ。
 ちゅぱちゅぱと唾液を交換しながら、アユリは蘭の口腔内を侵す。
 舌を絡めてきては、強く吸ったり、激しく動かせたり。
 蘭はその熱くねっとりとしたキスを受けるたびに、もじもじと太ももをあわせて、身悶えする。
 いつの間にか蘭自身もアユリの舌を追いかけて、絡ませては奥まで侵入させて、激しく吸いついた。
「ああっ……蘭姉ちゃんも激しいね……そんなに舌を食べないで」
 アユリがうっとりと艶を帯びた声を出し、また蘭の口腔内に粘ついた舌を差し込んでくる。
 それを見ていた志紀が自分の服を脱ぎ捨てて、とうとう参戦し始めた。
 義鷹の過度の面会や度を越すプレゼントを見ては、志紀も少なからず危機感を覚えているのだろう。
 改良された媚薬入りの麝香を嗅いだだけでは、きっと志紀はその気にならなかった。
 だが、蘭を他の男に取られるかも知れない不安が、志紀を決意させる要因となったのだろう。
 覚悟を決めた志紀の瞳は潤いを帯び始め、その麗しい顔は恍惚としている。
 志紀がベッドに腰を下ろした瞬間、ぎしりとスプリングが音を立てて、シーツが深く沈む。
「ようやく志紀もその気になってくれたんだね……二人で蘭姉ちゃんをこの里に繋ぎ止めよう……いっぱい、いっぱい、気持ちよくさせてさ……あんな貴族の取り澄ました男に取られないように……さぁ、志紀……蘭姉ちゃんを喜ばせてあげて……」
 アユリの囁きさえも甘美に聞こえ、蘭は陶然と志紀の愛撫を待っていた。
「蘭……お前は何よりも愛しくて美しい……心も体も繋ぎ止められるなら、この志紀は何でもしよう……」
 志紀の声が情欲めいた興奮を滲ませ、すぐに荒々しい呼吸を吐き出した。
 志紀の顔が蘭の白い腹に埋まると、濡れた舌でねっとりとなぞりあげる。
「ンッ……ああっ……」
 蘭はぴくりと腰を軽く跳ねさせて、快感につま先をひきつらせた。
 もう、身体が熱くて、乱れた息を吐き出している。
 下肢もジンと疼いて、濃厚な蜜が奥から溢れてきた。
「蘭姉ちゃん、これも取るよ」
 その様子を見て、アユリが手早くぷちんとブラのホックを外した。
 押し込められていた胸がぷるんと弾け飛んで、勢いよく姿を現す。
「蘭姉ちゃん、やっぱり綺麗だ……この胸を貪っていいよね……ンッ……ちゅっ……」
 アユリの柔らかい唇が、蘭の胸の蕾を優しく含む。
 すぐにぬるついた熱い舌が伸ばされて、いやらしく転がされる。
「はあっ……ああっ……アユリ……」
 麝香のせいで感度が通常より強くなり、快感に身をぶるぶると震わせた。
 アユリはちゅうっと尖った蕾に吸い付き、すぐさまちろちろと赤い舌で細かに震わせる。
「柔らかくて、おいしい……蘭姉ちゃん……ンッ……ちゅっ……気持ちよくなって、たくさん感じて……」
 舌でぬらりと濡れた蕾はつんと赤く尖り、いやらしく艶を帯びている。
月明かりを浴びて一層、それがなまめかしく淫靡に蘭には見えた。
 その間もアユリは柔らかく暖かい唇に蕾を挟んでは、ちゅう、ちゅうと何度も優しく引っ張る。
「あっ……ンっ……」
 一方でアユリの手は、優しくそして激しく緩急をつけて、胸を掬うように揉みしだいていた。
「気持ちいい? 蘭姉ちゃん……」
 指で挟んで濡れた蕾をこりっと強めに摘まれる。
 それだけでもがくがくと腿は震えて、歓喜の蜜がじゅくりと下肢の奥から溢れてきた。 
「蘭……気持ちいいのか……アユリに胸をもてあそばれて、、感じてたまらないのか? いやらしく濃い蜜が溢れてきて……雌の香りが漂ってきているぞ……」
 志紀が興奮を帯びた声を漏らし、ショーツ越しに手のひらで秘丘を揉み込むようにまさぐる。
 大きい手は女唇全体を揉みあげて、くちゅと蜜が卑猥な音を立てた。
「あっ……志紀っ……」
 すでに粘ついた蜜は、志紀が揉み込む度にどんどんと溢れて、ショーツをぐっしょりと濡らす。
「凄い、ぐっしょりだな……下着も透けているから、蘭のいやらしい部分が丸見えだぞ? こんないやらしいショーツを履いて……感じているのか」
 志紀が興奮した吐息をこぼして、わざと陰唇を隠していた布をきゅうっと引っ張り、二枚の花びらを外気に晒した。
 志紀のその瞳には燃え盛る炎の情欲を宿している。
 それを見ただけでも蘭の下肢はジンと熱く痺れてきた。
「ほうら……丸見えだ……」
 ショーツは紐のように割れ目に食い込み、敏感な芽を擦りつける。
「あっ……ンッ……志紀っ……」
 腰が浮き、激しい刺激で思わず足を閉じるが、すぐに志紀が強引に押し広げた。
「駄目だ……いやらしい部分を見せるんだ、蘭……」
 大きく開いている足の間を、志紀はごくりと喉を鳴らしながら見つめると、すぐにショーツをぐいぐいと引っ張り上げる。
「あっ……やあっ……そんなの、激し……すぎるっ……いやっ……志紀っ……ああっ……ンッ……」
 志紀がぐいぐいと淫芽を擦りつけるようにショーツを引っ張ると、ねちゃくちゃといやらしい摩擦音が響いた。 
「ふふっ……蘭姉ちゃん……すっごくいやらしい音だね……」
 それが耳に届くだけで、蘭の脳は痺れ、快感のうねりが下肢から疼きあがってくる。
「駄目っ……あんまり……それしちゃ……」
 秘裂の間を細められたショーツで擦られる度に、膣壁の奥が熱く濡れてきた。
「気持ちよくてたまらないか? 蘭。ほら、ショーツに擦れて、芽がいやらしく肥大してきたぞ」
 志紀はわざと意地悪に発して、ぐいぐいと執拗にショーツを引っ張っては、反応をじっくりと楽しむ。
「本当だね、志紀……蘭姉ちゃんの芽が勃ってきたよ……ふふっ」
 上下に摩擦されるたびに、包皮は何度も何度もまくられて、赤く充血した淫芽は、溢れた蜜によってぬるぬると捏ね回された。
「志紀……蘭姉ちゃんは舌で味わって欲しそうだよ……ほら……早く……もっと気持ちよくさせて……」
 アユリは胸を攻めながら、志紀にそう促し、引っ張られるショーツをごくりと喉を鳴らし、見下ろす。
「そうだな……蜜が溢れているから、飲み下そう」
 志紀はべちょりとした粘ついたショーツをするっと脱がし、蘭の開いた足の間に顔を埋めようとした。
「ちょっと、待って。俺も見たいからさ……蘭姉ちゃんがどんな顔するのか……こんな時しか見れないだろ……」
 アユリがはぁと一つ荒い息を吐いて、蘭の上体を起こす。
 自分が舐めている時に表情が見えない不満を、ここで解消しようとしているのだ。






 


194

ぽちっと押して応援して下されば、励みになりますm(__)m
↓ ↓ ↓



next/  back

inserted by FC2 system