河畔に咲く鮮花  

第三章 三十一輪の花 3:結ばれた月の夜


「蘭は淫乱だな、こんなにぐしょぐしょにして、俺に掻き混ぜられて」
 志紀の指が今度は膣奥でぐりっと回されて、蘭は恥ずかしい喘ぎを上げて、腰をびくりと跳ねさせる。
「もっといやらしい顔を見せろ、蘭。そして淫らな声をこの志紀に聞かせてみろ」
「い……や……恥ずかしい……」
 すでにくちゅくちゅと蜜壺の中は、志紀の指によって卑猥な音を響かせている。  
 それ以上に喘ぎが大きくなってきて、蘭は恥じらい目を伏せた。
「ここにはこの志紀と蘭の二人しかいない。だから、どんなに乱れて淫らな声を出してもいいんだ。さぁ、聞かせろ」
 志紀は微かに笑むと、もう一本硬い指を蜜壺に差し込んだ。
「ンッ……ンッンッ!」
 蜜壺を圧迫して、重ねられた指が遠慮なく濡れ襞を掻き回す。
「どうだ、蘭? 二本も指を咥えこんで。気持ちいいか?」
 志紀はそう言っては、今度は伸ばした舌先で肥大してこりこりとした芽を舐め上げた。
その間、二本の指は中でばらばらに動かされ、濡れ襞を遠慮なく引き伸ばす。 
「あっ……あっ……志紀っ……いいっ……凄く……はあっ……ンッ……」
 蘭は嬌声をあげて、腰をいやらしく動かし、志紀の愛撫をもっと欲しいとねだった。
「ンッ……ちゅっ……芽がここまで肥大して、こりこりだ。ここと同時に中も攻められて気持ちいいだろう?」
指を重ねられて、奥の濡れ襞を爪でなぞられる度に、蘭はもどかしく感じる。
そこをもっと攻めて欲しいのに。
もっと硬く熱い固まりで穿って――むちゃくちゃにして欲しい
「もう、欲しいか?」
 志紀は指を引き抜いて、舌でべろりと濃厚な蜜を舐めとった。
 十分すぎる前戯を与えられた蘭は、自然と頷く。
 志紀は満足したのか、下着を剥ぎ取って、ずるりと肉の塊を引きずり出した。
 気品溢れる大輪の花のような、麗しき青年のモノとは思えない凶悪な塊。
 長すぎる肉竿はどくどくと血管を浮き上がらせ、上に凛々しく反り返っている。
切っ先部分は大きく張り、鈴口からは粘りのある蜜を滴りこぼしていた。 
凶暴すぎる巨大な肉塊を見て、蘭は背中を震わせる。
あんなの、入らない――
志紀の逞しすぎる肉棒は早く接合したがっているようで、びくりびくりと震えていた。
「済まないな、蘭。初めてだから下手かも知れないが」
 月明かりを浴びた志紀の綺麗な顔は、恥ずかしそうに少し赤らんでいる。
――えっ……はじめて?
唖然と見る蘭に志紀は少しだけ微笑んで見せた。
「キスも全てが俺にとっては初体験だ。本気だと言っただろ?」
 ぱちくり目を瞬かせている蘭に、志紀は不安そうな表情を浮かべる。
「知識だけはあるが、下手くそだったか?」
 瞳を揺らめかせている志紀を見て、蘭はぶんぶんと顔を横に振った。
「そうか……それなりに良かったか?」
 蘭の顔を見て、志紀に輝きが増す。
よほど蘭が認めてくれたのが嬉しいのだろう。
それを見て蘭も微笑ましく思った。
「志紀が一生懸命にしてくれて、嬉しい。本当に初めてとは思えないぐらい、上手だよ。すっごい愛を感じる」
 そう言うと、志紀の瞳に潤いが戻り、熱を帯びた息を漏らす。
 まさか志紀が初めてだとは思っておらず、驚いたりはしたがその反面、蘭の為に努力をしてくれる気持ちを愛しく感じた。
――嬉しいよ……志紀……
志紀のモノは不安を覚えるが、受け止める覚悟が出来る。
 蘭も志紀の誠意に答えよう。
 一つになり、志紀の全てを心と体で感じたい。
「蘭……俺の愛をもっと受け取ってくれ」
 志紀に情欲の興奮が舞い戻り、重たげに揺れている肉塊を秘裂に押し込んできた。
 ずぷりと熱い塊が挿入されて、その質量と圧迫感に蘭の息は一瞬だが止まる。
 十分に濡れた襞を押し広げて、志紀の肉棒は遠慮なく奥へねじ込まれていった。
「ああっ……ンッ……志紀……大きいっ……」
 志紀の腰が奥へ進む度に、ぎちぎちと音を立てて、蜜襞は押し広がる。
「はぁっ……済まないな蘭。もう少しで全部入る」
 苦しそうにする蘭に済まなそうな顔を向けて、志紀はゆっくりと最後まで押しこんできた。
「根元まで入った……くっ……熱くて……凄い……締ってる……」
 ぴたりと腰は蘭の秘裂の間に密着し、志紀の肉棒はまだその奥へ行きたがっているようだった。
「蘭、動くけどいいか?」
 志紀の艶を帯びた声が降って来て、蘭は息を整えながらこくりと静かに頷く。
 志紀は蘭の返答を見て、遠慮がちに腰を引き、蜜壺の入り口までくびれた太い首を引き抜いた。
 それだけでも蘭の柔襞は、志紀の肉棒によって、内壁を擦りあげられて、引き伸ばされる。 
「ああっ……やっ……ンッ」
 その質量に下肢の全てを持っていかれそうで、蘭は淫らな喘ぎをこぼしながら思わず腰を引いた。
 それでも志紀の欲望に滾る肉塊は、もう止まりそうにない。
 そんな蘭を見て、荒い息を漏らし、今度は熱い塊で濡れた襞をぬちぬちと押し広げて、一気に奥までねじ込んで来た。 
「ああぅ……ンッ……奥に……あた……る……はあっ……」
――ズンッと最奥に穿たれて、鈍い痛みと同時に快感が湧きあがり、背中をのけぞらせる。
 みっちりと蘭の中の全てを圧迫する肉塊は、我を忘れたように抽送を始めた。  
 入口までくびれた首を引き抜かれたかと思うと、すぐさま押し回すように容赦なく奥までねじ込まれる。
「蘭っ……気持ちいい……ああっ……」
 志紀は熱に浮かされたように蘭の名を呼び、激しい抜き差しを何度も何度も執拗に繰り返す。
 そのたびに濡れた襞が志紀の肉棒に絡みつき、入口まで引き伸ばされ、そしてすぐに押し込まれては、最奥まで突きあげられた。
「あっ……あっ……志紀っ……」
 いきり勃ち、反り返った肉棒は容赦なく奥まで到達し、快感で下がってきた子宮口をこりっと刺激する。
 痺れが体を走り抜けて、足ががくがくと震えた。
「ああっ……ここの奥がいいんだったな……蘭」
 志紀が腰を深く押し込み、脈打つ肉棒を最奥へ穿つ。
今度は激しい抽送ではなく、奥へねじ込んだまま志紀はそこで腰を揺さぶり始めた。
 舌や指使いと同じく、志紀は奥に肉塊を押しこんだまま、細かに腰を前後に震わせた。
「ああああっ……やっ……ンッ……すご……いっ……」
 濡れ襞の奥だけを細かに振動させ、いきり勃った肉の杭が打ち込まれてくる。
 ぬちゅぬちゅと最奥の濡れ襞から卑猥な水音が響き、蘭は呼吸を乱した。
「どうだ、蘭? 奥だけで俺の杭を打ち込まれるのは」
 反り返り角度がある肉の杭で、こりこりと音のする奥を小刻みに震わされると、脳が焼かれそうになる。
「すご……いっ……奥まで……いっぱいで……そんなに早く……動いちゃ……ああっ……ンッ……」
 志紀の腰の揺さぶりは、息もつけないほど早くて激しい。
 巨大な肉の杭で奥を何度も細かに震わされると、足の裏にジンジンと甘い痺れが走っていった。  
「ああっ……蘭っ……もっと、もっと奥まで……くうっ……」
志紀は蘭の全てを貪り尽くすように、もっと腰を押し進めてくる。ぐりっと下がってきた子宮口を圧迫し、熱を持った肉棒は貪欲にもその入口を犯す。
「ひゃっ……ンッ……うそっ……やだ……ああっ……」
 子宮の入り口を押し広げ、その中まで張った切っ先が侵入して来て、蘭を狂わせる。
志紀は荒い呼吸を吐き出しながら、今度は深奥で腰を小刻みに前後に震わせた。
「ひゃっ……ンっ……だめっ……そんなとこまで……入ってきちゃ……ああっ……あああっ……」
 子宮の入り口は志紀のいきり勃った肉棒によって、広がり始めて、そこでくびれた頭を何度も抜き差しされる。 
 下肢全体に痺れが走り、今までにないほど濃厚な蜜を溢れださせる。
「蘭っ……凄い……こんなに奥まで俺のが入った……ああっ……気持ちいいっ……熱くて、絡まってきて……もう……やばい」
 志紀も夢中になると、深奥で早い抽送を繰り返した。
ごりごりと容赦なく凶暴な肉棒で揺さぶられると、つま先までひきつる。
 淫唇全体まで濡れた蜜が、ぬちゅぬちゅと音を立てては、蘭は恥ずかしいほどの喘ぎを漏らしていた。
「も……だめ……そんなとこで……動いて……ああっ……おかしくなっちゃう……ああっ……もっと……突いて……もっと……志紀の大きいので……壊れるぐらい……突いてっ……」
 はしたないことをおねだりしているのは分かっていたが、もう止められなかった。
 快楽の淵へ誘われて、蘭の腰はもっと高みを求めようと激しく動いている。
 淫らな喘ぎを漏らし、腰を自ら振っては、志紀を離さまいと背中に手を回す。
「いいぞっ……蘭っ……ンッ……もっと乱れろ……そのいやらしい腰つきでもっと俺を翻弄してくれっ……ンッ……くっ……」
 志紀は艶めいた息を吐き出し、奥に埋まった肉棒を縦横無尽に突きあげ始めた。
「あっ……やっ……そんな大きいので……むちゃくちゃにしないでっ……ああぅ……もう……駄目……」
子宮口の奥まで侵入した肉の杭は、ごりっと大きく押し回され、濡れた肉壁を擦っては掻き混ぜる。
「ひゃっ……あっ……ンッ……すご……い……もう……だめっ……ああぅ……」 
 前後だけの動きが変化し、いきり勃つ肉棒は肉壁を食べ尽くすように、角度を鋭角に変えてはごりごりと押し回された。
 ただでさえ大きいモノが容赦なく動いては、蘭の粘着質のある蜜を一つも残すまいと肉壁をなぞりあげていく。
「も……無理っ……駄目っ……もう……イク……ああっ……ンッ」
 ぴくぴくと腿がひきつり、きゅうっと奥が収斂して、暴れている志紀の肉棒を逃すまいと締めつけた。
「ああっ……蘭っ……そんなに……締めつけられたらっ……俺も……くっ……」
 身をよじる蘭をしっかりと押さえつけて、志紀は脈打つ肉棒で、容赦のない突きあげをし始める。
 がくがくと蘭の腰も大きく揺さぶられて、子宮の奥から快感の波が高まってきた。  
 反り勃った肉棒で激しい抽送を繰り返され、蘭は背中を跳ねさせては、はしたない喘ぎをあげる。
「もっと……もっと……シテ……志紀っ……あああっ……ンッ……凄い……大きいよ……もう……中が一杯……」
 志紀も限界が近いのか、膨張していきり勃つ肉棒がびくびくと肉壁の中で脈動を繰り返していた。
「蘭っ…もう……出すぞ……出す……中に……たくさん……出すぞ……はあっ……くうっ……ンッ……」
 打ちつけが一層激しくなり、肉壁を圧迫していた肉棒は荒れ狂うように踊る。そのたびに蘭の意識は飛びそうになり、まだ溢れてくる粘着質のある蜜の音を耳で聞いていた。
「ああっ……蘭っ……出すぞ……はあっ……くッ……」
 志紀の悩ましい声と同時に、深く腰が深奥まで押し込まれる。反り返った切っ先が子宮口の入り口をごりっと圧迫した瞬間に、
びゅくりと猛々しい雄の精が容赦なく吐き出された。
「ああっ……ンッ……志紀っ……はあっ……んっ」
 蘭も同時に絶頂に達すると、背中がのけぞり、つま先まで痺れが走り抜けていく。 
 びくりびくりと腰を震わせて、志紀は長い絶頂を蘭の中で一滴残さずに放出させた。
 その間も蘭は痙攣し、足をひきつらせて、与えられた快楽の余韻に浸っていた。
 志紀は全てを吐き出して、肉壁をこすりながら、雄々しい肉棒をずるりと引き抜いて行く。
 それだけでも全身の力が抜け落ちて、蘭はあっという間に脱力しては意識を白い世界へ投げた。
 気がついた時は、志紀の逞しい胸の中に顔を埋めていた。
「……起きたか」
 蘭の首の下に回された志紀の腕が軽く曲げられて、汗を含むしっとりとした髪を梳いていく。 
 まどろんだ目で志紀を見上げると、月明かりの中で優しく微笑んでいた。
「済まないな、意識を失うとは思わなくて……乱暴にしすぎたか?」
 志紀の表情がふっと堅くなり、蘭の顔を心配そうに覗きこんでくる。
蘭はゆるりと首を横に振り、不安げにする志紀に軽く微笑んだ。
「ううん……乱暴じゃなかったよ。志紀はずっと私のことを考えてくれてた」
 そう言うとほっと志紀の肩から力が抜けた。
 安心したのか志紀は蘭の額にキスを落とす。
「今日はこのまま寝ろ。この志紀の腕の中で」
 大輪の花のような笑顔を浮かべて、志紀は優しく蘭の体を引き寄せる。
蘭は志紀の心音を聞きながら、子供のように安心しては静かに目を閉じた。
心も体も幸せに満ちて、心地よいけだるさが広がっていく。
 そしてそのまま意識は深い眠りへとひきずり込まれていった。







 





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